HP開設にあたって










太平洋の戦跡を訪ねて 
戦場となった南の島々を巡る写真紀行のページ   

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(本ページの趣旨と注意事項など)

先の大戦が終結してから60年余、人間の年齢にたとえれば還暦を過ぎるほどの年月が経ちました。「戦争の記憶の風化」が問題として叫ばれてからも久しく、時代の主流を担うのは「戦争を知らない子供たち」から「戦争があったことすら知らない」人々に移ろうとしている観すらあります。住んでいる地方にもよるのでしょうが、日本で普通の暮らしを営む限りでは、かつて戦争が行われたことを想起させる場所や遺物(決して少ない数ではないのですが)を目にする機会はあまりないでしょう。日本が米英などの連合国とかつて大戦争を戦ったことをいまの多くの若者が知らないのも無理のないことかも知れません。

img005.gifしかし、3年8ヶ月にわたって日本と連合軍との死闘の舞台となった太平洋の島々では、今でも戦争の遺物や遺品、そして戦死者の遺骨もが数多く、生々しい形で残されています。生活しているすぐ隣に戦争遺物が残る場所も少なくありません。あるものはジャングルに埋もれ、あるいは水中に沈み朽ち果てつつも、それらはなお土になることを拒みながらその存在を主張しているかのように見えることがあります。

 私は20年ほど前からソロモン、カロリン、マリアナ諸島、パプア・ニューギニアなどの太平洋諸島に残る戦跡や慰霊碑を訪ねては戦没者に黙祷を捧げる、ささやかな慰霊の旅をしてきました。行く先々で撮り溜めた旅の写真を最近パソコンで整理を始めたのを機会に、その一部をネット上で公開しようと思い立ちました。これらの島々はいまどんな様子なのか、島々の住民たちはどういう暮らしをしているのか、戦争遺物などがどんな状態にあるのかを知る手助けとなれば、また自分たちと関係の無い戦争の巻き添えで尊い命を落とされた島民たち、日本・連合軍双方の将兵の霊を少しでも慰めることになれば幸いと思っています。

 また、戦争を直接に体験した世代は近年急速に数を減らしており、これら戦跡の当時の実情について今のうちに調べておかないと貴重な歴史の一頁が永遠に失われてしまうことにもなります。戦跡を観光資源として売り出しているような地では往々にして人の耳目を引き易い、誤った情報が付されて宣伝されており、それが定説として定着してしまった場合、正すことは容易ではありません。歴史を正しく伝えるべく努めている方々を応援するとともに、このサイトでも出来る限り正確な情報を伝える一助としたいと考えます。より正確な情報をお持ちの方、掲載情報の誤りにお気づきの方はご指摘、情報提供をぜひお願いいたします。

 このウェブサイトは歴史、戦史を調べる方や南の島を愛好する方にも広く訪れて見ていただきたいと思いますし、また飛行機や艦船などの研究や島々への旅行の参考にしていただいても結構です(ただし、古い情報も混じっているで気をつけてください)。しかしながら、戦争責任や国家の善悪を論じる場とはいたしません。なお、戦死者を冒涜するような目的で利用する者にはアクセスをお断りします。

 このウェブサイトで公開する写真は撮影者を特に記さない限り、サイト管理者である私の撮影したものであり、著作権は私に属します。当サイトに掲載の写真を利用したい方はご相談ください。写真を無断で複製、使用することは固く禁じます。

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